日本コンセプト|高配当株の評価

日本コンセプトの高配当株としての評価は次のとおり。

セクター倉庫運輸関連
(資本財)
配当4.70%
配当の推移右肩上がり
(13年連続増配)
配当性向28.5%
優待500株以上で3,000円相当の商品カタログ
営業利益率19.11%
自己資本比率67.9%
安定性やや高め
将来性やや高め
目標株価〜1,700円

ニッチ分野で活躍する銘柄。独自の強みを持っており利益率が非常に高い。優待もあるので優先的にポートフォリオに組み込みたい。

日本コンセプトは利益率の高さが特徴。液体輸送という他社にはなかなか真似できない強みがあり、価格競争にならないことが要因だろう。今後を考えても、そう簡単に需要が潰えることはなさそうだ。

優秀な銘柄だが、現状買いタイミングは難しい。

というのも、2024年12月期では大幅増配を予定しているからだ。すでに株価には織り込み済みだし、下方修正となれば株価下落のリスクもある。

長期保有できるポテンシャルがあるから、少しは買っておいても良いが、本格的な買いはもう少し様子見したようがよさそうだ。

日本コンセプトはどんな会社なのか

日本コンセプトは「ISOタンクコンテナ」を用いた、いわば液体輸送を行う会社。

液体輸送、保管や精製・分解、さらに排水処分、コンテナのリースやメンテナンスなど業務範囲は幅広い。いわば「物流手段のない物流会社」として有名。

危険物を扱うためノウハウが必要で、競合参入はそう簡単にはできない。ニッチ分野で収益性を高めている企業だ。

日本コンセプトの株主還元

配当利回りは4.70%と十分に高め。

配当推移は、キレイに右肩上がりとなっている。配当性向も低い水準であり、営業利益率も安定して高いため、まず減配・無配に陥る心配はないだろう。

優待も実施しており、グルメカタログを受け取れる。とはいえ、優待の対象となるのは500株以上であり、ハードルは高いと言える。

500株以上・継続1年以上
(約90万円)
3,000円相当の商品カタログ
1,000株以上・継続1年以上
(約180万円)
6,000円相当の商品カタログ

配当方針は次のとおり。

安定配当の維持を基本方針とし、収益の状況をベースに事業環境、業績見通し、更には配当性向等の諸般の状況を総合的に勘案し、利益還元を決定する。
さらに、2026年12月期までの3年間は、連結配当性向35%、下限配当60円とする。

ただし、自社株買いについてはやや消極的である。

日本コンセプトの財務分析

①営業利益率

同セクターの中では営業利益率の高さが魅力。

全ての株式銘柄を合わせても、国内株式としては非常に高水準である。参考までに、倉庫・運輸関連の高配当株で比較してみよう。

日本コンセプト16.09%
住友倉庫7.21%
エーアイテイー8.0%
兵機海運3.0%
東洋埠頭4.04%

営業利益率で見れば圧倒的である。

営業利益率とは、簡単に言うと企業の収益性」を表す指標である。優秀かどうかの目安はおよそ10%程度。

さらに、売上高も長期的に見ればしっかり伸びており、成長性もあることが窺える。ただ、直近は少し伸び悩んでいる印象だ。

②自己資本比率

自己資本比率も十分安定している。

自己資本比率とは、総資産における自己資本の割合であり、いわば「どれだけ備蓄があるか」を示す指標である。最低でも30%程度を目安としたい。

ここ10年程度で大幅に内部留保を増やしてきており、それでいて配当利回りも高いのだから非常に魅力的だと言える。

③配当性向

配当性向は全体的に低め。

配当性向とは、利益の中からどれくらい配当に回しているか示す数値。高すぎる場合は「無理して配当を出している」と判断できる。目安は30〜50%程度。

他の高配当銘柄と比べると、やや時期によってばらつきがあるものの、ほぼ問題ない水準だ。

日本コンセプトは今買い時なのか

少し買っても良いがそこまで買い時ではない。

日本コンセプトの過去10年配当利回りは「1.26〜3.06%」であり、そこまで高くはない。しかし、2024年12月予想では、1株配当が50円から85円へと大幅増配となる予定である。

1株配当85円となった場合、配当利回りごとの目標株価は次のとおり。段階的に買い増していくのが良いだろう。

5.0%1,700円
5.5%1,545円
6.0%1,416円

目標株価 = 1株あたり配当 × 100 ÷ 目標配当利回り

現在株価は1,810円であり、あまり買い時ではない。

続いて株価指標もチェックする。

PER
PBR

いずれも過去水準と比べると控えめだ。

とはいえ、必ずしも予定通りの増配となるかは限らない。仮に下方修正となった場合でも、株価下落により買いチャンスが生まれる可能性もある。

現状少し買っておき、買い増しは次の決算まで待つべきだ。

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