住友倉庫|高配当銘柄の分析

業種倉庫運輸関連
(資本財)
配当3.93%
配当の推移右肩上がり(10年連続増配)
配当性向35.6%
優待なし
営業利益率7.21%
自己資本比率56.3%
安定性高い
将来性まずまず
目標株価2,577円
(配当利回り4.0%)

財務が安定しており、配当利回りが全体的に高めなので、少しはポートフォリオに組み込みたい銘柄。成長性や利益率はやや低め。

財務健全な高配当株の中でも配当の高さが魅力。

倉庫事業だけでなく、物流全般でサービスを展開しているため需要が途絶えにくく、ネットショッピングが主流になる現代では今後も安定して稼いでいけるだろう。

一方で、独自の強みには乏しい。

営業利益率は10%に満たず稼ぐ力はやや弱い。日本コンセプトなど、同一セクターでより営業利益率が高い銘柄としっかり比較した上で投資を検討したい。

住友倉庫はどんな会社なのか

住友倉庫は、物流拠点を国内外に展開する企業

倉庫業・海運・不動産開発などグローバルに展開する。社名とはうって変わって、倉庫事業は12%にしかすぎず、運送・輸送の方がメインとなる。

社風としては、やや古風、そして体育会系気質な労働環境ではあるらしい。反対に、若手でも大きな事業を任せてもらえる、海外で働けるなど、やりがいのある業務内容となっている。

住友倉庫の株主還元

配当利回りは3.93%となかなか高水準。

配当は右肩上がりで、ほとんどの年度では増配となっている。大手銀行グループ「住友」とつくだけあって、安定感のある伸び方だと言える。

配当性向も落ち着いた数値。

配当方針は次のとおり。

1株最低100円とし、あとは事業投資を継続しつつ行われる。自己資本配当率は3.5〜4.0%を目標としている。

自社株買いも定期的に実施と、株主還元意識の高い銘柄だ。

住友倉庫の財務分析

①営業利益率

営業利益率は平均してみると4〜6%台でやや低め。

営業利益率とは、簡単に言うと企業の収益性」を表す指標である。優秀かどうかの目安はおよそ10%程度。

参考までに、倉庫運輸関連の他の高配当銘柄と比較してみた。

住友倉庫7.21%
日本コンセプト16.09%
エーアイテイー8.0%
兵機海運3.0%
東洋埠頭4.04%

倉庫運輸関連銘柄の中では高くもなく低くもない。

成長性については、2020年代に入るまで長らく低迷が続いていた。しかし、直近では営業利益率の大きな伸びを見せており、今後は成長にも期待できるかもしれない。

②自己資本比率

自己資本比率はまず問題ない水準である。

自己資本比率とは、総資産における自己資本の割合であり、いわば「どれだけ備蓄があるか」を示す指標である。最低でも30%程度を目安としたい。

過去からずっと高水準だが、年々蓄えを増やしてきており、倒産しづらい盤石な体制を整えている。

③配当性向

配当性向もまず問題がない水準。

配当性向とは、利益の中からどれくらい配当に回しているか示す数値。高すぎる場合は「無理して配当を出している」と判断できる。目安は30〜50%程度。

配当性向はあまり変わらないのに、配当を少しずつ増やしているということで、利益そのものが伸びてきていることが伺える。

財務を総じて見ると、十分に健全な配当だと言えるだろう。

住友倉庫は今買い時なのか

過去の配当利回りは1.72〜4.6%である。配当利回り4.0%は狙いたいので、目標株価は2,525円になる。

目標株価 = 1株あたり配当 × 100 ÷ 目標配当利回り

現在株価は2,577円であり、目標に近い水準である。

続いて株価指標を見てみる。

PER

株価指標からしても、過去と比べて現在がもっとも割安な水準である。今から少し買っておいて、さらに株価が下がったら買い増すのが良さそうだ。

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