文章書くのが苦手でもWebライターになれる?文章力って高められるものなの?という疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
Webライターに求められる「Webライティング」では「正しさ」「読みやすさ」が重視されますが、作家のようなセンスは不要です。まずはWeb文章の特性を知り、それから型やテクニックを身につけていくのがおすすめです。
この記事を読めば、正しく読みやすい文章を書く具体的な方法がわかり、今すぐ実践できるようになります。
この記事のポイント
contents
Webライターは文章下手でもなれる
文章下手でも全然Webライターとして稼げるので、まずは安心してください。Webライターに求められる「Webライティング」では、作家や小説家のようなセンスは全く必要ないからです。
ぶっちゃけると、Webライティングは型やルールに沿って書けば誰でも身につけられます。奮わないライターが多いのは、そもそも勉強不足な方が圧倒的に多いのだと思います。
僕も最初は「書くことが思いつかない」「書き始められない」という悩みを抱えていました。しかし、ルールや型を身につけた後はサクサク執筆できるようになり、今では悩むことはほとんどありません。
文章力がないWebライターの3つの特徴
文章力について学ぶ前に、まずは文章力がないのはどんなライターなのか知っておきましょう。
文章力がない人の特徴
1. 構成がバラバラ
何から書けばいいかわからないのは、文筆業で真っ先にぶち当たる壁ではないでしょうか。書き出しが進まない原因は、そもそも構成をきちんと組めていないから。
どんな文章にも必ず「読者」が存在します。Webライティングとは人の役に立つ文章ですから、読者の悩みや解決策、紹介する順番などを全て考えた上で書き始める必要があるのです。
構成は記事において一番と言っても過言ではないほど重要。この記事ではライティングに重きを置いているため、詳しい構成の組み方は「Webライターが記事構成を作る手順は?」で解説しています。
2. 主張がなく論理的でない
わかりにくい文章には、総じて主張がありません。主張がないと「筆者はその文章で何が言いたいのか」が一目で理解できないため、内容のない駄文になってしまうのです。参考までに良い例・悪い例を紹介します。
悪い例
XX証券会社は取引画面が非常に見やすいです。
さらに手数料が〜〜円と大変安く、さらに米国株式を〜〜銘柄も取り扱っています。
良い例
XX証券会社は投資初心者におすすめです。
取引画面が非常に見やすく、投資経験のない人でも操作に迷わないからです。さらに口座開設も5分で完了するので、初めての人でも安心して取引を始められます。
前者では主張がなく、淡々とサービスを紹介しているだけ。これではXX証券会社はどんな人におすすめかわからないですよね。一方、後者では最初に「どんな人におすすめか」という主張を持ってきました。情報もその主張に合わせているため、論理も一貫しています。
3. 読みにくい
最後に大切なのは読みやすさ。ここで言う読みやすさとは、いわゆる文章の違和感のなさやビジュアルなどを指します。
例えば、やたらめったら読点が打たれていたり、一文が長すぎて何が言いたいのかわからなくなっていたりする文章は大変読みにくいです。
読点が多すぎる例
画像編集なら、Canvaがおすすめです。
Canvaは無料で使え、さまざまなテンプレートがあるので、誰でも簡単に、カッコいい画像を作れます。
一文が長すぎる例
ダイエットにスクワットがおすすめなのは、下半身を効率的に強化でき、その結果代謝が高まって、痩せやすい体を作れるからです。
この記事では、文章のルールやテクニックをたくさん詰め込んだので、マスターすれば文章の読みにくさはかなり消えると思います。少しでも読みやすい文章を描けるようになりたい方は、引き続きお読みください。
Webライターはまず執筆手順を知ろう
Webライティングでは、いきなり文章を書き始めるわけではありません。考えがまとまっていない中で文章を書くとメチャクチャになるため、以下の手順に沿って執筆しましょう。
- 構成を組む
- リサーチを行う
- 本文を執筆する
- 校正する
これらの工程は、家を建てるときに例えるとわかりやすいでしょう。
まずはテーマについて調べながら、基礎となる構成を作ります。次に、構成に沿ってリサーチや執筆作業を進めていき、最後にクライアントに納品する前に校正で不具合がないか確認。お客様に出すものですから、ツールを使ったり目視したりして入念にチェックします。
Webライターは型を使って文章を書いてみよう
Webライティングで最もおすすめなのは、型を使うやり方。先人達が作り上げた合理的な型に当てはめれば、誰でも簡単に論理的な文章が書けてしまいます。
型はいくつもありますが、特におすすめなのは「PREP法」です。
- 結論
- 理由
- 具体例や根拠
- 結論
Web記事を読む読者は急いでいるため、ダラダラ説明しているとまず読み飛ばされてしまいます。そこで、最初に結論を持ってきて、後から理由や具体例、根拠を説明して納得度を高めるという方法です。
1. 結論
バナナはダイエットに最適です。
2. 理由
なぜなら腹持ちが良く、ダイエットに役立つ成分が多数含まれているからです。
3. 具体例・根拠
実際に、アメリカのXX大学で行われた実験では、100人中90人がバナナダイエットに成功しています。
4. 結論
ダイエットならぜひバナナを食べましょう。
まずはこの型を使って文章を書きながら、次項で紹介する細かいテクニックも押さえていきましょう。
文章下手から脱却!文章力が爆上がりするコツ10選
Webライターとして文章力を高めるには、最低限以下10個のコツは押さえておきましょう。
文章力が上がるテクニック
1. 一文を短くする
一文は短くしましょう。文章が長すぎると論文のようになり、「なんか難しそうだな」と思われて読み飛ばされてしまうためです。
目安は一文40文字以内。さらに一文には読点が2つまでにして、それ以上読点が増えるようなら文章を分けるべきです。
悪い例
ダイエットにスクワットがおすすめなのは、下半身を効率的に強化でき、その結果代謝が高まって、痩せやすい体を作れるからです。
良い例
ダイエットにはスクワットがおすすめです。
スクワットを行うと下半身を効率的に強化できます。その結果代謝が高まり、痩せやすい体を作れますよ。
とはいえ、とにかく短くすれば良いわけではありません。短い文章ばかり続くと今度は作文のようになってしまうため、読み返しつつ違和感のない長さに調整しましょう。
2. 語尾の連続を防ぐ
同じ語尾ばかり連続させないよう注意です。語尾がずっと同じだと、まるで子供の作文のような幼稚な印象を与えてしまいます。同じ語尾の連続は2回までにしましょう。
悪い例
副業ならライターがおすすめです。
なぜなら、好きな時に好きな場所で働けるからです。仕事や家事の合間にも働けるため、大変魅力的です。
良い例
副業ならライターを目指してみましょう。
なぜなら、好きな時に好きな場所で働けるからです。仕事や家事の合間にも働けるため、大変魅力的な仕事だと言えます。
次のように、さまざまな語尾を使い分けることで重複を防げます。たまには体言止めなども使い、語尾のバリエーションを増やすと良いでしょう。
- 〜です
- 〜ます
- 〜ましょう
- 〜ません
3. 難しい単語や表現を避ける
文章下手な人は、カッコをつけようとして難解な漢字やことわざ、慣用句などを使ってしまいがち。しかし、Webライティングでは少しでもわかりにくいとすぐ離脱されてしまいます。難しい単語や言い回しは極力避けましょう。
とはいえ、どうしても専門用語を使わざるを得ないケースもあると思います。この場合、補足や比喩表現などを使って噛み砕いて説明しましょう。
悪い例
WebライターはSEOを意識しましょう。
良い例
WebライターはSEOを意識しましょう。
SEOとは、自分の記事やサイトを検索エンジンに表示してもらうための施策です。
読者の理解度は記事によって異なります。とはいえ、読者は初心者であるケースの方が圧倒的に多いため、基本的には平易でわかりやすい表現を心がけましょう。
4. 冗長表現をなくす
冗長表現はできるだけなくしましょう。Web文章はわかりやすいスマートさが求められるため、無駄な語句が延々と続いていると離脱されやすくなります。
冗長表現の例
〜することができる
↓
〜できる
まずはじめに
↓
はじめに
難しいものです
↓
難しいです
とはいえ、文章のリズム的に「〜することができる」などの表現は使った方が良い場面もあります。音読してみてリズムよく読めるなら、あえて入れてもOKです。
5. いらない接続詞を削る
接続詞には順接と逆接があります。
順接 | つまり よって したがって |
逆説 | しかし ただし 一方 |
並列 | または もしくは ならびに |
順接はなくても意味が通じるため、強調部分以外では削りましょう。一方、逆節・並列が抜けると意味が伝わりにくくなるため、省いてはいけません。最初は接続詞を多めにして、校閲段階で削るのがおすすめです。
6. 段落を増やしすぎない
ひとつの見出し内で段落を増やしすぎないよう注意しましょう。段落が多すぎると、結局何が言いたいのか非常にわかりにくくなってしまうからです。意識したいポイントは以下の3つです。
- 見出し内の段落は3〜5個
- 段落は意味ごとにまとめる
- 同じ改行数は5行まで
なお、大半の読者はスマホから見ているため、必ずスマホでの見栄えもチェックしましょう。GoogleChromの拡張機能「モバイルシミュレーター」を使うと、パソコンからスマホビューのシミュレーションができるので非常におすすめです。
7. 箇条書きや表を使う
文章表現ばかりでなく、見栄えにも気を配る必要があります。いくら文章がしっかりしていても、まったく装飾がなくて文章ばかり続くサイトは読みにくく、離脱を招いてしまうためです。
Webメディアにおいて、読者がパッと見て1秒で理解できないものはNGです。箇条書きや表を使うと簡単に読みやすい記事を作れますよ。
悪い例
登録には運転免許証とマイナンバーカードと、顔写真が必要です。
良い例
登録に必要なものは以下の3つです。
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- 顔写真
8. できるだけ具体的に書く
やや高度な話にはなりますが、記事には具体性も大切です。書いていることがあいまいだと、読者が理解できなかったりどう行動すればいいかわからなくなったりする可能性があります。
記事の具体性を高めるには、以下のポイントが重要です。
- 数字を入れる
- アクションを明示
例えば数字について。悪い例では「たくさん」と非常にあいまいですが、良い例では具体的な数字を入れているためリアリティがあります。
悪い例
今月は交通事故がたくさんありました。
良い例
今月は交通事故が2万件もありました。
次にアクションについて。前者はアドバイスが抽象的すぎて、何も言っていないのに等しいですね。一方、後者では具体的なアクションが明示されていて、読者がすぐに実践できる内容になっています。
悪い例
クレジットカードの支払いは、毎月忘れないように注意しましょう。
良い例
クレジットカードの支払いは、毎月忘れないように注意しましょう。カレンダーに支払日を記入したり、通知設定したりすれば忘れることはなくなりますよ。
9. 読点でリズムを整える
読点もしっかり意識しましょう。読点に過不足があったり付ける場所がおかしかったりすると、一気に読みにくい文章になってしまいます。
悪い例①
画像編集ならCanvaがおすすめです。
Canvaは無料で使えてさまざまなテンプレートがあるので誰でも簡単にカッコいい画像を作れます。
良い例
画像編集ならCanvaがおすすめです。
Canvaは無料で使え、さまざまなテンプレートがあるので、誰でも簡単にカッコいい画像を作れます。
前者は読点がまったくないため、読んでいて息苦しくなってしまうはず。後者ではほどよく読点が付いていて文章のリズムが良く、読みやすくなっています。読点にはルールがないため、音読しながらじっくり校閲するしかありません。
10. 漢字とひらがなのバランスを意識する
漢字とひらがなのバランスも意識しましょう。ひらがなが多すぎると幼稚な印象を与えますし、漢字が多すぎると読みにくくなってしまいます。
理想はひらがな:漢字 = 7:3の割合です。
悪い例
スキルを高めるには読書がお勧めです。
読書をすれば、文章力や論理的思考力などが効率的に身に付きます。
良い例
スキルアップには読書がおすすめです。
読書をすれば、ライティングスキルや論理的思考力などが効率的に身につきます。
単に漢字をひらがなに変えるだけでなく、語句そのものを入れ替えるなど工夫すれば読みやすい文章になります。
Webライターが文章を書く時の3つの注意点
Webライターが文章を書くときは、細かい文章テクニック以外にも以下の点に注意しましょう。
文章を書くときの注意点
1. 引用を正しく行う
ライターは必ず引用ルールについて知っておきましょう。引用ルールを守らないと引用元のサイトから訴えられ、記事を書いた自分が損害賠償を請求される恐れがあります。以下は著作権法で定められている引用のルールです。
著作物が公表されている
引用する側の著作物と引用される側の著作物が明確に区別されている
引用する側の著作物と引用される側で「主と従」の関係がある
情報の出所を明示する
著作者の意思に反する改変をしない
引用するときは必ず「出典元」を明記し、引用タグをつけてどこからが引用かわかるようにしましょう
2. 情報の正確性を重視する
記事を書く際は、情報の正確性も大切です。間違った情報を書くと読者に不利益を与える上に、ライターとしての信頼を失ってしまいかねません。
Webメディアやブログには誤った情報や古い情報が記載されていることも考えられます。その情報が合っているか確かめるため、公式サイトや公的なサイト、論文などを活用しましょう。論文を探すときはGoogleScalarというツールがおすすめです。
3. レギュレーションを守る
執筆の際はレギュレーションが最優先です。レギュレーションとは、文章を書くときのルール・マニュアルのことで、クライアントによってそれぞれ異なります。
先ほど文章テクニックについて解説しましたが、もしレギュレーションに異なることが書いてる場合、レギュレーションを優先してください。例えば、レギュレーションには段落数が3つまでと書かれているのであれば、それに従うべきです。
Webライターが文章力を高める5つの方法
基本の文章テクニックと執筆ルールを身につけたら、あとは少しずつ文章を磨いていくだけです。文章力を磨くには、主に以下のような方法があります。
1. 実際に書く
最も大切なのは実践、つまり多く書くことです。いくら本を読んだりセミナーを受けたりしても、インプットしたことを実践しなければ自分のスキルにはなりません。
当記事では、文章術のテクニックをいくつか解説しました。しかしそれを眺めるだけでなく、意識しながら実際に文章を書いてみることが大切です。ライターにとって、書くことそのものが最大の勉強と言えるでしょう。
2. 何度も読み返す
執筆後は絶対に校閲しましょう。なぜなら、書いたばかりの文章には絶対に修正点があるからです。目視や音読でしっかり読み返さなければ、いつまで経っても文章の違和感はなくなりません。
僕はディレクターもやっていますが、校閲がいい加減なライターは読んだらすぐにわかります。もちろん、誤字脱字だらけのライターは信頼を大きく損ねるため要注意です。
まずは自分で音読し、その後は校閲ツールも使って二重でチェックしましょう。文賢というツールも試しましたが、月額料金が高いわりに精度がイマイチなので、Microsoft Wordの校閲機能で十分です。
3. 添削を受ける
添削を受けるのもおすすめです。フィードバックを受ければ自分では気づけなかった弱点がわかるため、添削を受けられる機会があれば積極的に活用していきたいですね。
とはいえ、仕事でフィードバックをくれる相手に出逢える機会はそう多くありません。オンラインサロンなどを活用し、添削してもらう機会を増やすと良いでしょう。
4. 読書する
文章力を高めるには読書も大切です。本は幾人もの編集者が目を通し、修正を加えた上で出版されているため信頼性も抜群。僕はライティングの本を何十冊も読んできましたが、初心者の方におすすめなのは以下の3冊です。
なお、上記の本は全てKindle Unlimitedの読み放題対象です。月額980円で200万冊以上が無料で読める上に、初回2ヶ月は無料なのでぜひ登録しておきましょう。
伝わる文章の基本
著者 | 高橋廣敏(たかはし ひろとし) |
ページ数 | 208ページ |
金額 | 1,430円 |
学校で習った国語の勉強だけでは、わかりやすい文章を書けません。この本には、文章をわかりやすくする「構成」や「文章表現」が網羅されており、Webライティングの基礎を学ぶのにピッタリです。
これから文章を書いて生きていく方は、まずこの本から読んでみましょう。
文章力が、最強の武器である
著者 | 藤吉 豊 |
ページ数 | 210ページ |
金額 | 1,485円 |
初心者の方はどう書くか以前に「何を書くか」がおろそかになっているケースが非常に多いです。この本では「内容を面白くする6つのポイント」を筆頭に、何をどう書くかが順序立てて説明されています。
自分の文章が薄いと感じる方は、ぜひ手に取ってみてください。
ロジカルな文章の書き方 超入門
著者 | 別所栄吾 (べっしょ えいご) |
ページ数 | 243ページ |
金額 | 1,540円 |
内容がイマイチなライターは、執筆前に情報をしっかり整理できていません。この本では、アイデアの出し方や整理の仕方がわかりやすく解説されています。
記事を書くとき、書き出しに悩んでしまう方に読んでほしい一冊です。
なお、セールスライティングやSEOについても学びたいという方は「【初心者必見】Webライターにおすすめの本15選!SEOやセールスまで完全網羅」で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
5. スクールを受講する
独学でなかなか稼げない方はスクールもおすすめです。教材やスクールを活用すれば、ライターで稼ぐために必要な情報を体系的に学べ、最短距離で収益化を目指せます。
確かに教材にはお金がかかりますが、人生単位で見れば非常にコスパの良い投資なので、ぜひ検討してほしいです。僕が月収50万円以上稼げるライターになれたのは、間違いなく自己投資のおかげだと思っています。
ちなみに、僕は元々独学でまったく稼げないライターでしたがWritingHacksという講座を受講してから稼げるようになりました。気になる方は「WritingHacksはどんな講座?評判やメリット・デメリットを解説」をご覧ください。
Webライターは文章下手でもなれる!文章力を少しずつ高めていこう
今回は、Webライターの文章テクニックについて解説しました。
- 一文を短くする
- 語尾の連続を防ぐ
- 難しい単語や表現を避ける
- 冗長表現をなくす
- いらない接続詞を削る
- 段落を増やしすぎない
- 箇条書きや表を使う
- できるだけ具体的に書く
- 読点でリズムを整える
- 漢字とひらがなのバランスを意識する
Webライティングにセンスは不要。テクニックをしっかり身につければ、文章に苦手意識のある方でもWebライターとして食べていくことができるため、諦めずに文章テクニックを学んで稼げるライターを目指しましょう。